ドローンでのzenmuse-XT(サーモカメラ)を使った捜索について

今年サーモカメラを購入してから2件の不明者捜索に関わらせて頂きました。
通常の業務と違い気持ちも一杯一杯で途中での写真も無く文章のみになっています。

10月半ばの夕方に要請がありました。
手がかりとして
・高齢の男性
・足が丈夫ではない
・上下白色系の衣服
・家は山間部の開けた尾根にある
という事でおそらく家に近い場所におられるのではないかとの事でした。

通常夜間飛行を行う場合は明るい時間に現地調査を行うのですが、準備が整った時には日が落ちていました。飛行箇所については過去何回か行ったことがあったので、過去の記憶とストリートビューで周囲の状況を確認して現地に向かいました。
現地でも懐中電灯などを使用し飛行発着場所の障害物の確認を行いましたが、幸い何も気になるものはありませんでした。
※夜間飛行の包括申請で許可を頂いております

警察や消防・地元消防団の皆様から捜索エリアをお聞きし、飛行エリアの地形をグーグル・アースで確認して飛行準備を行います。
緊張からか飛行前のチェック項目を何回も確認していました。

まず低空で飛行させ、自分たちにカメラの向きをあわせ今回の状況(森林の中の人間が判別しやすい)にあわせた表示(カラー・モノクロ等)に切り替えます。
その後指定されたエリアの捜索を始めました。

周囲との温度変化が大きかったものとして
・お墓等の石塔
・水が入った入れ物
・小動物
・電柱の変圧器
等がありました。

飛行中には上記のような物を見つけるたびに、無線で消防団の方に連絡をとって頂き地上からの確認を行いました。
当初想定されていたエリアで発見することが出来なかったので、捜索範囲を広げてバッテリー4本分飛行しましたが残念ながら発見することは出来ませんでした。

 

翌日は朝から捜索に入りました。
サーモカメラによる有効性は前日に確認できましたが、
・日中は捜索者も山に入られているためサーモカメラでの判別が難しい
・日中は周囲の温度も上がるので対象物を視認しづらい
と思われたので可視光カメラ(zenmuse-x3)での捜索となりました。
また不明者は幸い白色系の衣服を着ておられるとの情報だったので、可視光カメラでも山の中では目立つのではないかと思われました。

この日は県警ヘリ・消防ヘリも出動し両者とも長時間捜索をされていましたので、それ以外の時間にドローンを使って捜索を行いました。
飛行させながらモニターでの捜索は見落としもあり難しいため、4Kで録画し飛行後にパソコンの画面で確認する方法をとりました。

HDMIで大型のディスプレイに出力する方法も考えられましたが、バッテリーや車への搭載、飛行毎に発着点を変える等の問題もあり実現できませんでした。
またインターネットを使用した実況も電波状況が悪く解像度も期待できないため諦めました。

最終的には捜索エリアは4km2程度に及びましたが発見することが出来ませんでした。
残念ながら現在も発見されてないそうです。
今回、実際に捜索に参加し感じた事ですが
・夜間でのサーモカメラは捜索に有効である
・葉が茂っている木のような遮蔽物がある場合は発見が困難
・サーモカメラでは対象物が何か確認出来ないものがあるので地上部隊との連絡が必要
・昼間だと周囲の温度が高く捜索に向かないことがある
・不明者の温度が高い事が前提(一早く捜索を開始する)

今回は残念ながら発見する事はできませんでしたが、上記の事をふまえ次回(あってはならない事ですが)の要請があれば全力を尽くしたいと思います。

UAVを用いた公共測量マニュアルに準拠した場合の精度検証

UAVを用いた公共測量マニュアルに準拠した条件等に基づいて、当社で使用しているUAV、カメラ、三次元形状復元ソフトウエアの精度検証を行いました。

使用した機器等

  • UAV  DJI  INSPIRE 1  V2
  • カメラ DJI   ZENMUSE  X5
  • レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0
  • ソフトウエア Agisoft Photoscan Professional

撮影日時:2016/9/9 9:00-11:40 天候:曇 風速最大:5.4m/s

天候は曇で風もあるため雲により直射日光が遮られ、地表面の明暗が繰り返される状態で、風速が一時的に5m/sを超える事があり作業の中断も考えられました。検証には厳しい条件であったと思われます。

 

UAVを用いた公共測量マニュアル 第59条運用基準 7.に求められる以下の要求精度と地上画素寸法の3つの組み合わせを実施し、標定点・検証点での要求精度が満たされるか検証を行います。

 

 

撮影高度の算出

撮影高度=(地上画素寸法/使用カメラの1画素あたりのサイズ)×焦点距離

  • 地上画素寸法0.01m の場合 高度 約30m (計算値 31.963m)
  • 地上画素寸法0.02m の場合 高度 約60m (計算値 63.926m)
  • 地上画素寸法0.03m の場合 高度 約90m (計算値 95.889m)

上記の式により算出した高度で検証を行います

 

 

標定点及び検証点の設置

長辺約100m 短辺約50mの黄色いエリアを対象範囲とし、周囲を取り囲むように外部標定点・外部検証点を設置し、エリア内に内部標定点・内部検証点を設置しました。

今回は検証のため最大誤差0.05m以内の運用基準よりも辺長・面積辺りの設置を多く行っています。

 

 

対空標識の設置

対空標識はX型と自動抽出可能な丸型のものを使用しました。自動抽出型は今回初の試みであり、事前のテストでは画面内において30画素程度に写り込んでいれば抽出が可能であったため、サイズを30m高度に合わせて作成しました。

結果として自動抽出が出来たのは1点のみで、他の9点については手動でGCPの調整を行う事が必要となりました。原因としては太陽光を反射して白とびを起こした事と、地物に対して対空標識が明るく地物に露出を合わせたため抽出パターンが見づらかったためだと思われます。通常の運用としては今まで通り、高度にあわせたサイズのX型を設置するのが確実だと思われます。

 

 

撮影計画

自動操縦による撮影は以下の手順で行いました。

  1. ミッションプランナーにおいて撮影範囲、カメラの設定、高度、オーバーラップを考慮しコース設定を行う。
  2. ミッションプランナーからテキストファイルでウエイポイントを出力、Litchiコース設定クラウドサービスMission Hubにてインポートし撮影高度や機首方向等の設定を行う。飛行時間は撮影間隔に応じた飛行速度、ミッション開始、終了までの時間や写真の露出調整の時間を充分に考慮する。
  3. タブレット用のLitchiに、作成したコース等をクラウドよりダウンロードし最終チェックを行い飛行する。

今回の検証においてはUAVを用いた公共測量マニュアルで求められている

  • オーバーラップ隣接空中写真間90%・隣接コースの空中写真間60%
  • 計測対象外に少なくとも1枚分の空中写真が撮影される

を満足するようにコースを設定しました。

 

撮影

基本的に撮影はマニュアルモードで行っています。(天候の具合によって地形の明るさの変化が大きい場合はシャッタースピード優先モードでの撮影も考慮)

Litchiでの自動飛行前にカメラを鉛直下向きにセットし計測範囲を飛行、天候・時間等を考慮してシャッタースピード、絞り、ISO等を設定を行い適正露出にしています。

カメラキャリブレーションについてはPhotoscanに付属しているAgisoft Lens にて行っています。

Agisoft Lensでキャリブレーションを行う場合、補正する項目についてチェックしたものは全てキャリブレーションが行われます。

Photoscan で自動キャリブレーションを行う場合、EXIFにキャリブレーションに関する項目がある場合はそれを優先して使用し、それ以外の項目はキャリブレーション補正を行う事になります。

 

三次元形状復元

Photoscan Professionalを用いて三次元形状復元処理を行います。

GCPを設置した観測ではカメラキャリブレーション値は固定するよりもセルフキャリブレーションを行った方が精度が良いですが、GCPを設置しない(EXIFの位置情報のみ)場合は逆転現象もあり得るのでこの辺りは更なる検証が必要となります。

今回の処理では一番川側のコースが完全に川の上での撮影となり、このコースで撮影した写真ではタイポイントの数が圧倒的に少なく、精度の低いタイポイントを削除していくと処理が成り立たちません。このためこのコースで撮影した写真はプロジェクト内で無効に設定しました。

 

精度検証結果

カメラキャリブレーションを行い固定したものと、セルフキャリブレーションを行ったもので比較しました。全てのプロジョクトにおいて再プロジェクションエラーを0.3pix、最大誤差を1pix程度を目標に低精度のタイポイントを削除して検証を行っています。

地上解像度1 ㎝・2cm の検証については、Photoscan での解析の結果、川側1 コース分の撮影は殆ど河川上空のものとなっており、精度の高いタイポイントを発生することが出来なかったため、このコースで撮影された写真は無効に設定しています。これは公共測量マニュアルで求められている「計測対象外に少なくとも1 枚分の空中写真が撮影される」を満足するためにコース設定したものですが、計測対象内は問題なくタイポイントも発生されており検証には問題ないと思われます。

検証点(チェックポイント)についてはPhotoscanの中ではキャリブレーションのコントロールポイントとして使用していません。最終的には検証点もコントロールポイントとすれば全体の精度は向上します。

 

水平精度の結果

水平方向の精度については、全ての地上解像度においてUAVを用いた公共測量マニュアル 第59条運用基準 7.に求められる要求精度を満たしています。

経験上FIXした数値よりもセルフキャリブレーションを行った処理の方が精度は良いのですが、今回の結果では地上3cm解像度では逆転しFIXした方が精度が良かったです。これは検証点の1点が誤差が大きく出ていた為ですが、理由については検証できていません。また、地上解像度2cmの方が地上解像度1cmと比較しても精度が良い項目がありました。この辺りについては更なる検証が必要と思われます。

 

高さ精度の結果

高さ方向の精度についても、全ての地上解像度においてUAVを用いた公共測量マニュアル 第59条運用基準 7.に求められる要求精度を満たしています。

FIXした数値よりもセルフキャリブレーションを行った処理の方が精度は良いようです。

セルフキャリブレーションを行ったものは明らかに標定点での精度が良かったのですが、検証点との精度が桁違いでした。(※要求精度内) 標定点で合わせ込んだ結果が検証点へシワ寄せが来ているのかもしれませんね。

またFIXでは地上解像度が荒くなるほど精度が落ちているのに比べ、セルフキャリブレーションでは1cm地上解像度の検証点が一番精度が悪いです。この辺りについても更なる検証が必要と思われます。

 

行った全ての地上解像度においてUAVを用いた公共測量マニュアル 第59条運用基準 7.に求められる要求精度を満たしており、UAV・カメラ・レンズ・ソフトウエア・作業手順が問題無い事が証明できました。

 

ただ公共測量マニュアル内には、三次元形状復元処理アプリケーション内の各種パラメーターの指定まではありません。Photoscan においてもあるパラメーターを変更するだけで、今回行った結果の10倍以上の精度(※あくまで数値上のですが)を出力する事も出来てしまいます。

もし検証してみて精度が出ない場合は、あのパラメーターをちょいとイジって誤魔化すなんて事も通っているのかもしれませんね。

 

建通新聞にも載っていましたが、今後は撮影条件を緩和するように現場検証しているようです。ラップ率も地上解像度も少々過大なような気がしていましたので今後に期待です!

DJI ZENMUSE-XT(赤外線サーモセンサー)の検証 その3 舗装点検

赤外線サーモセンサーを使用しての舗装点検の検証として、町道のアスファルト舗装の温度分布状況を赤外線カメラによって観測し異常箇所点検を行ってみました。

この場所は過去、道路の多くの部分で陥没があり舗装の修復もされています。地形的に谷部になっており地下水路の通り道があるのかもしれません。

検証方法はZenmuse-X5(可視光カメラ)とZenmuse-XT(赤外線カメラ)でそれぞれ垂直写真を撮影し、検証地区のオルソ写真(可視光・温度分布)を作成します。これをアプリケーション上でオーバーラップし温度の異常箇所の特定を行い、現地調査とFLIR TOOL(解析ソフトウエア)で詳細な確認を行います。

 

 

Zenmuse-X5(可視光カメラ)とZenmuse-XT(赤外線カメラ)のオルソ写真によるオーバーラップ

赤外線カメラで作成したオルソ写真の表示方法は、道路内の上限値下限値に合わせて色別けと透過率設定を行い、それ以外の値については透過処理を行いました。

今回はGCPを設置をしていないオルソ写真のなので、当然きれいに重なり合いませんでした。赤外線カメラで作成したオルソ写真を4枚に分割してジオリファレンス処理を行いオーバーラップを行っています。分割しないとジオリファレンス処理をしてもセンサーごとに撮影条件や機器が全くが違うため細部にずれを生じてしまうのです。

 

何箇所か気になる場所があったのですが

赤丸内に2本ライン状に温度変化部分が見られます。周囲の温度に較べて低く、可視光カメラのオルソ写真を見ると舗装は比較的新しく変状は見られません。

現地で確認しても舗装の変状等や舗装下の横断管渠等も確認出来ませんでした。水の流れた跡とライン状の温度分布が同一方向なので、もしかしたら鋪装下部分に水が流れて路盤等に変状があるのかもしれません。

実際のところ電磁波レーダを使用するか、舗装を撤去してみないと温度変状の正確な理由は解りませんが面白い結果を得る事が出来ました。もう一歩突っ込みたいのですが、この先は専門家とのタッグが必要ですね!

DJI ZENMUSE-XT(赤外線サーモセンサー)の検証 その2 夜間飛行ほか

ZENMUSE-XT(赤外線サーモセンサー)の夜間飛行の検証を行ってきました。暗闇において人または動物等を発見することが可能なのでしょうか?!

 

検証場所は周囲に家屋や電線等もなく、害獣が発見されることもあり夜間の飛行にはうってつけの場所でした。もちろん飛行申請(夜間飛行の包括申請)は行っております。

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午後10時に飛行開始しましたが街灯も何もなく真っ暗。車のライトが頼りです。

 

バッテリー3本分色々と近辺を捜索しましたが大型の動物は見つける事が出来ませんでしたが、周りの景色や飛行の状況を確認する事は全く問題ありませんでした。

小型の動物(何か解りませんが)を捉える事は出来ましたがこれでは面白くありません。

 

 

19mmの焦点距離でどの距離高さを変更しどの程度の範囲が写るのか試してみました。(別の日の昼間に撮影)

高度30m 距離50m

高度50m 距離80m

高度100m 距離150m

昼間に撮影したものなので周りの温度が高く鮮明には見えませんが、150m離れても確認は可能でした。やはり夜間で周囲の温度が低い場合の方が視認性は良いようです。

 

次にセンサーと被写体の間に障害物がある場合、どのように見えるのか検証しました。

この程度の木が生い茂った林道の中を人が歩いた場合

木が無い場所

 

木のある場所

 

という訳で障害物が無ければ良いのですが、障害物が有る場合は色々な角度で撮影することが必要となります。また被写体が動いていれば分かり易いですが動いていない場合は、周囲の温度が高い場所との区別がつきにくいです。おそらく間隙率が低い本当に木が生い茂った状態の山の中では上空から探索は難しいでしょう。

この検証の後、実際に行方不明者の捜索協力をさせて頂きましたが、夜間は周囲の温度の関係でサーモセンサー、昼間は他の人や動物との区別がつかないのと、衣服が分かり易い色だったため可視光カメラを使用して捜索を行いました。

DJI ZENMUSE-XT(赤外線サーモセンサー)の検証 その1

先日、待望のZENMUSE-XTが納品されました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

購入したXTはZenmuse XT-R(ZXTA19FR 640×512,30Hz,19mm)というモデルで焦点距離が19mmです。

ピクセル毎に熱情報を0.1度解像度で持っておりモニター上で温度を計測することができ、また、モニター上の指定したエリア内の最高・最低温度を探す事も可能です。

撮影した写真はEXIFに熱情報をもつR-Jpegというフォーマットで記録され、ピクセル毎に温度情報を持っており、専用の解析ツールを使用して上限・下限の温度を指定することで、撮影時のモニタリングよりも詳細な温度分布での解析が可能となります。

XT-Rには何種類かの焦点距離が用意されていますが、購入した19mmはかなり画角が狭くズームした感じになります。その分、点検対象からは距離を取ることが出来るので建物・構造物の点検では安全かもしれません。ただ、広範囲をモニターする用途だと高度や距離を多くとる必要があるので少し使いづらい恐れもあります。知人が9mmの焦点距離のXT-Rを持っているので比較しましたがかなり画角が違います。使用用途によって焦点距離を使い分けるのが一番でしょう。

 

まずは太陽光パネルの検証を行ってみました。

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サーモセンサーでモニタリングしてみると周囲の温度と明らかに違う場所があります。

映像を元に現地調査すると、パネルの隙間から雑草が伸びて太陽光を遮っていました。

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この異常箇所はかなり距離がある場所からでも点検が可能でした。

 

R-Jpegファーマットの静止画からオルソフォト(航空写真)の作成が行えるのか検証してみました。コンクリート舗装の進入路があり上空を80%程度のオーバーラップで撮影。PhotoScanでオルソフォトを作成したものが以下のものです。

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作成は可能ですが、PhotoScanは温度情報なんか扱えませんから、画像処理での解析を行い最終的なオルソフォトにも熱情報はありません。

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オルソの拡大図

広域のサーモイメージを作成して画像から判断することは出来ますが、詳細な温度分布を解析することは出来ないようです。これも使用用途によって撮影方法や解析の方法を変える事が必要です。これらは他に方法があるかもしれないので今後の課題です。

 

 

コンクリート構造物や建物の外壁の検証も行ってみました。

残念なことにZENMUSE-XTはOSMOには装着出来てもモニタリングは出来ません。が、撮影は上下逆さまになりますが出来るようです(笑)。とりあえずINSPIREに装着した状態で市道の橋脚を調査してみました。

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温度異常の箇所が見つかったので、可視カメラと比較してみました。

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赤外線カメラで観測した異常箇所を確認すると、表面の塗装部分が浮き上がり、下部からの遊離石灰が見られました。コンクリートのひび割れ部分からのものだと思われ、B箇所についても同等でした。

 

当社の社屋にて検証を行いました。

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赤外線カメラでは明らかに異常箇所と思われる箇所があり周囲との温度差は2度程度でした。通常写真で確認しても異常は発見出来ません。

外壁は塗装してから一年程度しか経過しておらず傷みも無く遮熱塗料のため膜圧も厚く外からの判断は難しいかもしれませんが、外壁コンクリートの剥離やひび割れが原因だと思われました。

異常箇所の発見は出来ますが、判断をするにあたっては専門家の意見を求める事が必要であるため、この辺りは体制づくりからですね。

夜間飛行編へ続きます!

岡山県ドローン協会発足式

10月6日(木)、岡山市の神崎山公園競技場で開催された 「岡山県ドローン協会発足式」に参加しました。

岡山県ドローン協会は、当社を含めドローンを活用する岡山県内の企業約20社による発足となります。

ドローンが一同の介した光景は、圧巻です!!ドローン整列

この日の発足式では、集まった会員企業各々が持ち寄ったドローンで飛行訓練を実施したり、互いの技術情報を交換し合ったりしました。

開会

会場で当社が準備したドローン機器です。
他企業様方も当社ドローンに興味深々のご様子でした。

ドローンセット

会員企業間での技術情報交換では、当社空撮業務サービス向上のヒントを模索です。

技術交換

飛行訓練では、同時に各々のドローンを飛行させ、これまた中々お目にかかれない光景でした。
残念ながら、当社ドローンは電波状態が悪く飛行させることができず・・・。

飛行訓練

また、会場にはマスコミ関係の方々も参加されておりドローンへの関心の高さが伺えました。

インタビュー

発足式の最後は、集合写真をパチリ!!

集合写真

この後、会場を移し座談会にて有益な情報交換行いました。

当社は、これまで以上に空撮業務サービス向上に努め、ドローンを使った新ビジネスを模索しつつ、協会活動を通し岡山県のドローン業界活性化に貢献してまいります!!

UAVで飛行中に撮影した写真がローリングシャッター現象で伸びちゃう件

Facebookで渡辺一生先生が紹介されていた記事が気になり検証してみました。


WS000001https://pix4d.com/digiart/

 

翻訳サイトを使い、訳のわからない日本語とにらめっこ…。
自分はローリングシャッターって動画撮った時のコンニャク現象や、静止画でも傾いた画像が撮れちゃうみたいな認識しかありませんでした。

 

Pix4Dの記事をあさってるとこんな記事もありました。

WS000002
https://pix4d.com/rolling-shutter-correction/

 

そもそもローリングシャッターって何なん?ってところからグーグル先生に聞いてみたら

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こんな感じでセンサーに一気に記録(グローバルシャッター)していくんじゃなくて、上から順番に記録していく方式なんですね。

 

 

でもシャッタースピードが早ければ対地速度がある程度早くても大丈夫なのでは?って思っていましたが、Pix4Dの記事の中にあるセンサー記録時間を見ると

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DJI Inspire1-X5 47ms とあります。47msって 1/21秒 ん??? じゃいくらシャッタースピードを早くしても意味無いじゃないの?

 

 

でもシャッタースピードを1/500で撮れるのにセンサー記録時間が1/21かかるっておかしいよね って事でグーグル先生に聞いてみたら、順番に記録するセンサーの横一列を同時記録する時のシャッタースピードって事だそう。
だからシャッタースピード早くして動くものを撮影すると、ぶれずに斜めになったような写真になるんですね。

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で、サイトの計算式に当てはめてみると

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Zenmuse-X5使用、地上解像度2cm程度、高度70m、オーバラップ70%、撮影間隔2秒では
縦方向の偏位が15.4cmにもなってしまいます。Σ(゚∀゚ノ)ノキャー

標定点誤差がmm単位だぜ~なんてやってましたが、元の写真がこの状態だとちゃんちゃらおかしい話です。縦横同じように伸びればまだいいでしょうが、縦だけ伸びちゃってますもんね。
いくらレンズキャリブレーションやったって関係ないような。まあ元々セルフキャリブレーションの方が精度が出ちゃいますけど…。

写真測量やSfMに使う写真って、伸びたようなものは前提ではないでしょうからグローバルシャッター方式かローリングシャッターでも固定撮影のようなものが必要なのでしょう。UAVでの撮影となるとどうしても対地速度があるので、程度にもよりますが少しは関わってくるのかなと。(UAV搭載のデジカメはほとんどローリングシャッターですもんね。※ハイエンド機除く)

まあ、センサーサイズ/センサー記録時間/対地速度/焦点距離/飛行高度 等々絡んできますので、この伸び具合がどの程度影響を及ぼすのかは条件次第です。カメラキャリブレーションするよりセルフキャリブレーションの方が精度が良い(良くみえる)のはこの辺りが上手いこといってるのかもしれません。ブラックボックスの中でどんな写真を入れても何とかこねくり回して補正してるのでしょうね。今まで何も気づきませんでした。

 

結局のところ元記事はPIX4Dがグローバルシャッター補正を取り入れたらすご~く精度が上がったよって内容でした。
ウチはPhotoScanユーザーなので残念ですが、是非こういった補正も早く出来るようにしてもらいたいもんです。m(_ _)m

ドローンを使用した古墳・遺跡の3D計測

当社では2年前からドローンで撮影した写真から、SfMによって3Dモデリング作業を行っています。
通常はオルソ写真の作成が多いのですが、このような精密計測も行っています。
昨年のお話ですが現場は岡山県津山市の某所、遺跡の計測をさせて頂きました。

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ドローンによる撮影、地上からの撮影、iRod(7mの長~い自撮り棒みたいなもの)にカメラを装着しての撮影、これらを組み合わせSfMによってカメラ位置の推定、点群の抽出をして3Dモデルの作成をします。
詳細なモデルを作成するためには、地上で色々な角度から撮影することが必要になってきます。
今回のモデルでは地上の解像度は1mm以下になっており砂粒まで確認することが出来ます。

 

この3Dモデルから平面図オルソ写真や

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DEMデータによる陰影図をオルソに重ねて起伏がわかり易くしたもの

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DEMデータによる段彩図で高低で色分けしたもの

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モデルから作成した断面図

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10cm等高線を発生させたもの

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平面図・立面図を組み合わせたもの

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3Dモデルの出力(Adobe Acrobat Readerで閲覧可能)

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このAcrobat Readerが素晴らしく(無料なのに!)3Dモデル内の距離測定や断面図を確認することも出来ちゃいます!(溝の中もモデリング出来てますね)

調査後は上に道が通ったり家が建ったりしますので、このような3Dモデルを作成しておけば後々いろいろな用途で使用できると思います。

弊社ドローンで撮影した空撮動画まとめ(津山市、美咲町、美作市ほか)

空撮カテゴリー第1号BLOGです!

本業は建設コンサルタントなのですが、ドローン活用のという事で動画撮影・編集を行い地元自治体や企業のPR動画などの作成もしております。

機体:DJI Inspire 1(空撮用) / DJI OSMO & iRod 7m(※擬似空撮用)
カメラ:Zenmuse X3 & X5
編集:Adobe Premiere Pro / After Effects / DaVinci Resolve
を使用しています。

※擬似空撮:7mの棒の上にカメラを装着して撮影しますのでドローンの様な動画になります。街中の人が多いような場所でも撮影可能です。

ドローンさえあれば誰でも空撮動画の作成は出来るのですが、もう一歩踏み込んだロケーションや時間・天気にあわせたカメラ設定や選定、カメラワーク等にこだわり頑張ってます!
映像屋さんから見たらまだまだなんでしょうが…。

撮影は操縦者(ドローン・カメラ)と機体監視者の二人で行っておりますが、撮影対象によってはドローンとカメラの操作を二人で操縦することもあります。

また、国土交通省へは
「夜間飛行」「目視外飛行」「人又は物件から30m以上の距離が確保できない飛行」
の一年間包括申請を受けていますので即対応することも可能です。

美咲町の桜の見所を撮影したものですがテーマは「桜と湖」です。普段は三休公園も人は少ないのですが、この時期になると花見のお客様も多く迷惑にならないよう撮影するのに気を使いました。

 

美咲町の雲海を撮影したものです。雲海の発生条件も難しく朝も早いし、なかなか難しいない撮影でした。

 

美咲町の本山寺様の許可を得て撮影したものです。重要文化財の近くで飛ばすのですごく気を使いました。今から見たらカメラワークに難ありですね。

 

北房カントリー様のPR動画とコース紹介を作成させて頂きました。お客様のプレイが終了後という事で夕方近くなり、影の長くて少し見にくい動画になってしまいました。

 

久米南町の川柳公園の空撮をさせて頂きました。花曇りって言うんでしょうか、すっきりしないお天気で少し残念でした。青空と桜のコンビネーションが欲しかったです。

 

美作市の田んぼアートを地権者の方の許可を得て撮影させてもらいました。

 

美咲町の棚田(大垪和・小山)の空撮です。東京のアンテナショップ「とっとり・おかやま館」で放映して頂いているそうです。

 

youtubeの オーエスエーチャンネル を登録して頂ければ新しい動画もお見せできるようになります。

動画撮影・編集もお受けいたしますので、お気軽におたずねください!

 

フレンドリーフェア2015にドローンブース出展

久々のブログ更新です。

今回は、10月14日(水)と15日(木)の2日間、鳥取県米子市で開催された
(有)福井事務機 様主催の『トレンド満載!2015フレンドリーフェア』にて当社がドローンブースを出展した際の模様をお伝えします。

会場は、米子食品会館。
会場

前日のうちに米子市に入り、会場内で当社ブースを設営しました。
大画面のテレビを持ち込み、ドローンが映し出す映像を前面に出し、ノートパソコンでは常時当社でのドローン活用に関する映像を流しました。
ブース

展示会開始前ですが、会場内の様子です。
当社の他にも、様々な業種の企業様がブースを出展されていました。
会場

展示会スタート!
来場されたお客様はドローンについて関心が高かったようで、多くの方々が当社ブース前で足を止められていました。
説明1
当社、及び当社でのドローン活用について、しっかりとアピール!!
説明2

フェア中に3回、米子食品会館駐車場にてデモ飛行を披露しました。
離陸の瞬間や飛行中に、観客の皆様から「おぉーっ」と歓声も湧き、周辺を飛行する様子やドローンが映し出すリアルタイムの映像をご覧になり、ドローンの可能性の一端を垣間見ていただきました。
デモ1
デモ2

当社としては、出展する側で展示会に参加するという話は初の試みで、準備段階から当日まで方法の模索の毎日でした。

至らぬ点が多々あったものと思いますが、当社、及び当社のドローンによる空撮事業をしっかりとアピールさせていただきました。

空撮のご要望は、是非とも株式会社オーエスエーまでよろしくお願いします!!

最後に、
今回のような場を設けて下さった(有)福井事務機様に感謝申し上げます。