LIDAR UAVの災害時の利用について(レーザー ドローン)

平成30年7月豪雨災害によりお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被害にあわれた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

近隣の自治体においても多くの被害があり、降雨後すぐにUAVを使用しての調査のお手伝いをさせて頂きました。その中でレーザー搭載UAVの活用をご紹介します。

この現場は高低差約100m、延長約140mであり、被災箇所の道路全体が周りの土砂と一緒に滑ってしまっており、断面図や平面図を通常の作業で行うとかなりの作業時間がかかる事が予想されます。

まずは災害箇所の範囲と原因となる箇所を把握するため、小型ドローン(DJI MAVIC)を使用して災害全景写真を静止画や動画で撮影し今後の撮影範囲を決定します。

これにより想像以上に被災箇所が大きい事が確認できました。

地上から見える範囲の被災箇所

 

上空からだと被災箇所上部に亀裂が見られる

 

 

現地において国土地理院の5mメッシュ標高を元に、レーザー観測に適した対地標高で自動航行のルートを作成します。

 

写真計測から得られたデータは

このような感じで目視できる範囲のデータは作成できますが、地面のデータは取得することができません。

 

レーザー計測から得られたオリジナル(計測したそのままの)データは

樹木の下の地面のデーターを取得することが出来ています。

 

不要なデータをフィルタリングし、地面データのみにしたものが

地面データを元にTINモデルを作成し、コンタ(等高線)を発生させた状態です。この状態でさらに手動で不要点のフィルタリングを進めていきます。

 

作成したデータをGISソフトで表示したものが

オルソ写真とコンター

立体地図的な表示

3D表示

これらを元に資料を作成し、事前協議資料として納めさせて頂きました。

従来の作業と比べて大幅な作業時間の短縮と、感覚的にわかり易い資料が作成出来たと思っています。